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ベネッセコーポレーション主催の模擬試験 [教科(数学)指導者として]

受験業界に存在感をかもし出しているベネッセコーポレーション。特に、高校1年生と2年生の模試は、ここ何年かは受験者数が45万人を超えている。センター試験の受験者数が55万人超えないくらいだから、かなりの数に上っている。

ということは、この模擬試験を受けている生徒はセンター試験を受験する可能性が高い。

ということで、どこの学校もこの模擬試験には対策をしているらしい。その対策用に大切なのがこの集冊版である。
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個人的には、模擬試験のための対策をするのは好きではなかったが、生徒たちのやる気がどうやら向上するようなので、まあそれもひとつの方法なのかな、と思うようになってきた。

いまどきの生徒は、受験というものをあまりにも遠い存在のように思っている節があり、モチベーションを保つのが難しいので、ひとつの材料になる、ということなのだろう。

・・・ということで、過去の問題がどのようになっているのかということを勉強させるというのは、ひとつの対策となり、その対策が必要であるということを刷り込むための効果はあるように思われる。

どこの大学を受けるのにも対策は必要である。その対策が必要であるということを刷り込むことは、センター試験対策や、他の大学の対策ともつながっていくということである。

ただ、困っていることは、大学受験の対策と、模擬試験の対策とでは、特に独特な問題を出す大学を受験させるとなれば、まったくベクトルが異なるということである。ベネッセコーポレーション主催の模擬試験の出題のパターンというは、大体私は理解したつもりだが(数学屋さんであればすぐわかる)、センター試験対策とつながるところがあるように思える。出題の流れが、ある程度センター試験的であり、それを対策ようにしたものに近い印象がある。実際は、記述があり、センター試験の問題があるはずなので、流れとしては、そちらのほうが自然だ。そのコンセプトには私も賛成する。模擬試験は最大公約数的に出題されなければなるない。

ということで対策をしていくことには一定の意味があることを述べたが、それだけでは対策としては不十分である。ベネッセコーポレーションの模擬試験の問題には、かなり抜けている分野や出題がある。そこまできちんと学ばなければ、大学入試を突破することは難しい。そのへんも含めた対策をしなければ、模擬試験はできるが、本番では点数が取れないということになりかねない。

私は陸上部出身だが、ウォーミングアップに命をかけて、本番にまったく弱い人たちがいたことを覚えている。それと同じで、模擬試験だけ強くても意味がない。両輪を踏まえた指導を目指すべきだろう。
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shira

 模試の事前対策をやると、結果は確実にアップしますね。
 私が
以前担当した学年の主任と私は模試対策というものに懐疑的で、模試のための対策は一切しませんでした。当然スコアは毎回あまりよくありませんでした。ところが、たまたま年間計画で2年マーク模試の直前にセンターチャレンジ(センターの問題をやってみるイベント)が入っていて、おかげでこのマーク模試はえらくデキが良かったです。
 私たちのひとつ下の学年団は模試対策に積極的で、毎回事前対策の教材や講座を用意していました。模試のスコアは毎回とても優秀でしたが、3年になってからは期待したほどではなく、最終的にはわりと普通の結果でした。
by shira (2012-11-09 21:52) 

bashy0322

最終的な狙いが入試に合格するということでしたら、模擬試験はひとつの参考に過ぎないですからね。

模擬試験と入試対策とがきちんとリンクしない指導であるならば、結果は大差なくなってしまうことでしょうね。

ただ、言えることは、私立高校は、そこも含めて宣伝と考える場合がありえるということでしょうか・・・。
by bashy0322 (2012-11-10 09:06) 

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