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文化の伝承と部活動 [勤務校関連]

学校祭が迫ってきた。文化系の部活動が日の目を見る機会だと言ってもいい。

ということで、部活動の指導をしなければならないところではあるが、一方で、なかなか学校はドタバタしており、時間を与えてはくれない。こういうときに大事なのは、伝統の力である。

学校は、旧態依然としている文化である。変化を好まない。それが良いところでもあり、悪いところでもある。これまでやってきたことを伝承することでこれまで通りのことは行うことができる。そのための鍵を握っているのが、先輩と後輩の上下関係である。今どきの時代、あまり良い印象を持たれないこの言葉が、非常に役に立つものになっている。

とてもありがたいことに、卒業生が指導に来てくれた。そして流れは続いていく。先輩に対しての感謝の思いが次の世代に受け継がれていく、ということになるのだろう。とはいえ、そういう意識が希薄になっているこのご時世、そのようなことで成り立つ文化には限界が来ているのかも知れないとも感じている。

併せて、「学校行事よりも勉強」という価値観が浸透してきている。一部の進学校でないと、このような伝承はいい形では進まない。文化に重きを置くということは、こちらが思っているよりも高度だな、と感じている。芸術の限界ぎりぎりまでの減単しかり、芸術鑑賞の位置づけしかり・・・。

しかし、こういうのって、学校の大事な機能な気がするのだが・・・。他校も含めた文化系顧問の先生方で会うといつも「勉強ばかりが学校なのか?」をしているのが印象的である。ただ、保護者の感覚とすると、学校選びは「進路実績」がメインであることが圧倒的なので、他のことには興味がない人たちも少なくない。そういう保護者に限って、教育は学校に丸投げである。人間的にどうなのかとか、心の成長と言うことがないがしろにされている傾向がある。近年の心の病気になる子が増えてきているということと、そのことは関連性があるのは間違いなかろう。

そのような狭間の中で部活動の位置づけが少しずつ変わってきているとも思う。甲子園に出ても生徒が増えない時代になったということなのだろうか。
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