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何が教科として残るのか [教科(数学)指導者として]

新しい年度がスタートした。持ち単位数も増え、授業もずいぶん増えて、ようやく授業実践ができそうな感じになってきた。そっちの方が性に合っているので、良いことだと思っている。

ずっと3年生の授業担当が多かったので、今年度はどうなるのかということで言えば、久々の下級生の授業となった。これで、下級生の段階でこんな授業をやっておければ、という思いを実現できる機会が得られそうだ。

という一方で、新しい科目の授業が入ってくる。教科情報である。免許を取ってみたものの、それを使う機会がなかったので良かった。タイミングがあると思ったので、これについても良い勉強をしていかなければならない。

そもそも、すべての授業のコマが異なるというのは、授業のクオリティーが下がる可能性があるので、あまり好ましいことではないと思いつつ、私学の先生はきっとその傾向は多いのだろうと思う。コースがいろいろあれば、どうしてもカリキュラム上、異なる科目をせざるを得ない。そこが辛いところではあるが、良い経験として新しいものを想像していきたいものである。

その延長線でふと考えてみたことがある。100年後の学校はどのような授業構成をしているのだろう。そもそも学校の形態が今とは違っているような気もするが、学校ではこれもやりたい、あれもやりたいという内容が非常に多く、ある種の場所取り合戦のようなことが起こっている。例えば「受験に関係がない芸術はなくしても良い」という意見があるかもしれない。芸術の教科は残るのだろうか。そして、昨年度私が取得した教科情報の免許を取ったものの、学習指導要領から消えるのでないかと心配していた。世の中の流れはむしろ「プログラム教育」の必要性の話に進んでいる。このように、世の中では何が必要で何が必要でないかという話が出たり消えたりしている。この場所取り合戦が今と100年後が同じとはとうてい思えない。一体何が残るのか。ともすれば、根性論の方々が「全部やれ!」と言ってしまうかもしれないが、それは限られた時間の中では無理というものである。となれば、一体何が残るのだろう。国語、数学、英語は主要3教科なのだろうか。それすらも危うくなっていくように思える。100年後には私は影も形もないだろうが、何が大切で何を優先とするのか、多様化していく社会の中で、選択は難しくなるだろうな、と考えてしまった。
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tyuuri

 100年後は遠すぎますよ。今から50年前の指導要領改訂で、中学校に「集合論」が入りましたが、10年やって跡形もなくなりました。
 計算尺の使い方も教科書で習いましたが、今では計算尺自体が消滅しました。(アクセサリー的なものは残っています。)
 でも、小学校では加減乗除を、中学校では方程式・関数を、高校では微積と行列は残っています。そんなに根幹は変わらないんじゃ無いかとは思います。タブレットとPCの教材としての入り方が微妙ですね。ソフトの変遷が目まぐるしいし、特定企業の特許だから、教科書には入れづらいでしょうね。こんなことくらいしか、私には分かりません。
by tyuuri (2017-04-02 21:22) 

留数

 書かれている通りで,いろいろな業界の要請なのか,あれをやってほしいこれをやってほしいというのが増えて,これも時代の流れなのか,それがしばしばOKになっているのはどうなのだろうと思います。そりゃあ,小さいうちからやったらなんでもよいに決まっていますから。
 要するに,目先の「すぐに役立つ」というのに毒されすぎですね。
 書き出せばいろいろあるのですが,結局のところ一番の問題は,それに振り回される現場でしょう。特に教員が一番対応できないというのが実質的なところですね。
by 留数 (2017-04-04 18:31) 

bashy0322

>tyuuriさん
今年度もよろしくお願いいたします。100年後の世界は例えばなのです。教科の枠組みも変わっていくと思いますよ。数学が必要ないという人も偉いさんの方の中にはいらっしゃるようですし。教えるためのアイテムが違うと言うこともそうですが、教える内容や教科・科目が激変する可能性はあるでしょうね。

>留数さん
一つの学校をとっても、これをやりたいあれをやりたいがあって、一体学校にはどれだけやらなければならないことがあるのだろうと思います。その中でも精選しなければならないのでしょうが、精選する中で、利害関係があるのでしょうね。人間は利害関係で生きているということであるならば、即時性が求められるようなことが優先される世の中になっていくのだろうなあとは思います。

by bashy0322 (2017-04-05 07:06) 

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