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スパルタ教育が教育力を強くする? [超個人的感想]

勤務校では、海外に研修旅行に行くようになった。日本は既に海外に依存しなければやっていくことができない色合いが強くなっているわけだから、「国際性を養う」ことはとても大切なことである。

私立高校としては、そのところを売りにする場合もあるので、海外との交流という話が出ることもあるが、地域性も含めてなのか、韓国と中国の話を聞くことが多い。

日本の学校との交流なのだから、ある程度の所得層との関わりなのかもしれないのだが、それにしても、受験のためのやり方がすさまじいことがわかる。あるコースと交流した韓国の学校では、午後10時までの学習が日課が科せられていたと言う報告がさらっとされたようだ。中国の生徒が勤務校を訪問したこともあるが、来た生徒の知的レベルのあまりの高さに驚嘆したこともある。あの子たちは特別なのだろうか、と思いながら、過酷な受験の現実を見た気がした。

それでは日本はどうなのだろうか。日本でも、スパルタ教育を科している学校は存在するもので、以前このブログでも取り上げたはずだが、携帯電話持ち込み不可の山奥の学校で勉強にいそしむ生徒たちもいる。全寮制で自らを鍛える学校もある。

勉強も缶詰で午後7時まで授業をしている学校はある程度あるが、それだけではなかなか結果に結びつかない実情もある。ある先生は、「勉強もスポーツも同じようなものだな」と話していたが、その通りだと思う。日本のトップにいるような受験生は厳しい環境で育つべきだし、そうであれば万人も、上にいることに納得もできるのではないか。日本も捨てたものではない、と思う人たちも少ないが確実に存在する、ということだ。精神的に強くないと上の世界では上なりの世界が待っているが、そのタフな世界でやっていくことができない。

勉強は、何も強制してさせたくはないと言うのが本音だと思う。豊かな時代に生まれた今の高校生世代を親は、あまり苦労させたくない・強制したくないと思う心理もわからなくはない。ただ、強制されて初めて気がついて身につくこともたくさんある。多少あらっぽくでもしないとわからないこともある。「教育は価値観の強制である」とはこのことなのかもしれない。

と、同時に、指導者の根性が同時に存在することも忘れてはならない。類は友を呼ぶ。優れた指導者になるとしたら、その指導者はとてつもない根性の持ち主である可能性が高い。たぶん、スポーツの世界と同様に、優れた指導者は自分にも厳しいはずだから、そのような生徒が育っていくものなのだろうとも思う。

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shira

 訓練される側がついてきてさえくれればスパルタは効果絶大でしょう。高校スポーツの強豪チームのように最初に一応の覚悟を決めて入ってきたメンバーだけで構成されている集団であれば、スパルタは有効だと思います。
 でも公教育の場合、入学前のそういう意思確認はほとんど不可能です(誓約書なんてのは儀礼でしかない)。だからいきなりスパルタでやろうとしてもうまくいきませんよね。
 塾とか、小規模な私立の学校が、「ウチの方針に本当について行こうという意思のある人だけ来て下さい」と迫ってからであれば、かなりうまく行くんじゃないですかね。繁盛するかどうかは知りませんけど。
by shira (2012-11-21 21:34) 

bashy0322

今どきの保護者が何を考えているのかは人それぞれだとは思いますが、教育内容を見るということよりも、進路実績しかみていないと言うことも多々あるようです。その中身がスパルタと気がつかずに入学する生徒も少なからずいるように思います。

日本の大学の偏差値はここ20年で大きな変動はないと言っていいでしょう。教育内容が良いと言われているところでも、偏差値が上がっているということでもないようです。そう考えると、

偏差値を上げたいとなれば、並大抵の努力では難しいのでしょうね。異次元のものが必要なのかもしれません。
by bashy0322 (2012-11-23 07:01) 

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