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自学自習をしたことがない? [教科(数学)指導者として]

私立高校にいると、他校の情報はあまり入ってはこない。公立は先生ごと回っているが、私立では、そのようなことは少ないので、ある意味、塾の先生の方がよくわかっているようにも思える。

それでも、おかげさまで、このようなサイトをしていたことによって、いろいろなネットワークができて、非常に助かっている。そのことによって、少なくとも、やっていない人よりはわかっていることが多い。

首都圏の学校は、地方の学校とは様子がずいぶんと違い、予備校という産業が当たり前になっているので、学校の責任というのがやや薄れている印象を受ける。

しかし、地方にある学校は、「学校でゆりかごから墓場まで」という発想が根強いので、学校で何でもかんでもというのが当たり前になっているように思う。

学校同士の消耗戦になっている感じがする。

他校の実践例を聞くと、「居残り」という言葉がずいぶん聞こえてくるようになった。別に居残ったからといって、指導するということでもないのだろう。自学自習の時間である。勤務校でも、その流れなのか、自学自習をどうやったら、きちんとさせることができるのか、という話が上った。

自学自習せずに、塾から与えられたものを受けることで大学に合格できる生徒というのは、よほどの金持ちでないと難しいのではないか、と私は思っていたが、塾・予備校に行くお金がふんだんにあって、学校が終わってから、塾・予備校に行き、勉強できる環境がある人は、保護者の愛情のもと、相当な投資があるに違いない。要は、経済的に豊かで、親が言うとおりの勉強をするようにいわれているような場合には、自学自習は必要がないのかもしれない。可能性は低いが・・・。

しかし、残念ながら、そのような環境にない場合、あるいは、そういう選択肢を得られない場合(近くに大学受験用のいい塾・予備校がないなど)は、自学自習力を磨いた方が早い。

周囲の生徒を見渡してみると、ある程度進学に意識を持ってきた生徒たちは、地方の学校の場合でも、中学校時代から塾漬けになっている場合がある。結果、自学自習というのが何を意味しているのかがよくわかっていないようだ。したがって、「自習をしろ」といわれても、仕方がわからないので、騒がしくなるだけだ。自学自習の仕方から教えなければらない、最近、ここに来て気がつくようになった。

豊かになるということは、こういうことなんだな、と思うのと同時に、「自学自習の方が結局、大人になってからも使えるのに」と思う。地方の高校から国公立大学に入ることができる生徒には絶対欠かせない能力と言えよう。


その前に、私の場合には、「うるさい!」と一言言えば、少なくともすぐ生徒たちはとりあえず黙ることは黙るが・・・。ただ、黙っていても意味がないわけだな。自学自習の前提条件は静かにさせることからなので、指導力がない場合にはそれもしようがないか。
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shira

 同じくイナカの高校教員にして中高生の親でもある私の感覚としては、
1 小中学校の先生には家庭学習のイロハを指導する余裕がなく、提出物など物理的な形のものを評価するくらいしか手がない。
2 特に中学はとても学習指導まで手が回らず、高校受験は塾か家庭教師か親の教科指導力が強い影響力を持っている。
3 そんなこんなで、家庭勉強が身に付いている生徒はほとんどいない。
 という感じです。
by shira (2013-02-13 20:11) 

bashy0322

家庭学習のイロハを指導する余裕がないのは、あまりにも生活指導が多いからなのでしょうかね。

家庭勉強するにも、誘惑が多いということで学校にきて勉強をするというケースが多い気もします。家で勉強すればいいのに、と思ったりもするのですが。

携帯電話やゲームの影響なのでしょうか・・・。
by bashy0322 (2013-02-14 07:01) 

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