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「数学の計算革命」が売れる理由 [参考書・問題集情報]

「数学の計算革命」という本がある。

著名な予備校の先生が書いた本である。

この本の存在意義については賛否両論あるようだが、こういう本が店頭に出るのには理由があるように思う。

1つ目は、大学受験の易化。受験で基本的な計算を問うということをしなければならない時代になってきているということである。

2つ目は、受験生の指示待ち化。計算をする当人がいいやり方を日常から工夫しながら実力をつけるものであるが、誰かに教えてもらいたいという思いが計算分野という基本中の基本にまで及んできているということ。

3つ目は、指導者が、計算の工夫をできなくなってきていること。計算の工夫をすることを日常の計算で教えてやるということは、指導者の力量そのものだが、指導者の力量が落ちてくれば、それを指導することもできない。当然のことながら、ゆとり教員を受けた指導者はそれを再生産することになっていくはずである。年々易しくなる受験の影響は指導者にも及んでいく。そこに常に抗う姿勢がなければ、マニュアル世代は再生産されていく。


話は戻して、計算にこだわる問題集が1冊くらいあっていいと思う。もし、指導者に余裕があるのならば、この問題集のノウハウを身に着けて、それを受験生に伝えた方がよいと感じる。



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通りすがりのゆとり再受験生

記事を拝見させていただきましたが、「数学の計算革命」が
売られている理由をゆとり教育に無理やり帰着させている
ような気がします。著者のあとがきでも、計算ミスに困っている
生徒の嘆きは最近に始まったものではないと書かれていて、
ゆとり教育のために基礎的な計算練習を増やさなくてはなら
なくなったとは述べられていません。

この本の存在理由は、試験に時間制限があるので早く正確に
計算する訓練をつめば正答率が上がるとともに、思考力を要す
る問題を時間がより確保できるからだと思います。これは試験で
点数をとるために大きなメリットですが、今までは計算を早く正確
に実行する訓練やそのテクニックの教授に特化した問題集が
ほとんどなかったのです。


今回コメントさせていただいたのは、計算練習の必要性が生じる
理由をどう認識するかで、教育方針が変わってくるだろうと思った
からです。ゆとり教育が原因と考えるとやはり計算練習を軽視した
教育になるでしょう。
by 通りすがりのゆとり再受験生 (2011-09-25 13:09) 

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