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分野別得点率に思うこと [教科(数学)指導者として]

いくら数学の教員としても、大なり小なり、得意分野と苦手分野がある。そして、たぶん、自分の得意分野は生徒もでき、できない分野は生徒もできない傾向があるように思う。

新しいカリキュラムがスタートし、どうやら、日本全国の数学の教員は、まだ整数の問題の指導に苦戦しているようだ。無理もない話だ。本人もフォーマルな形で学んでいないかもしれない。しばらく整数の分野が定着するためには、時間がかかると思われる。


さて、生徒の偏差値を上げるためには、まず分野別の得点分布をきちんと見る必要がある。その上で、生徒がどこの分野を落としたのかを全国平均を手がかりとしてみていく必要がある。生徒のせいにするのは簡単だが、意識の高い教員はそこまで見ていて、そこから指導の方法を見直すようであってほしい。生徒には「模擬試験の復習をするように」とは言うが、教員は生徒のどこが悪かったのかを分析しないようでは、生徒に言える立場ではない。しかし、実はここで手を抜く教員が案外、多いように思われる。

全国平均との差や、上位層が得点できた問題とそうでない問題が何なのか、回想で落とせない問題は何なのかなど、見てみるだけでけっこうなことがしれるものである。そこの分析をちょっとするだけでも、教員にとってもかなり良い研鑽をつめると思うが、残念でならない。


センター試験の各問いごとの正答率は出ない。とすれば、模擬試験の問題から受験生の得意・苦手を分析することでしかない。一部の予備校ではセンターの各問いの出来・不出来を再現答案で推測するらしいが、そんなプレミアな情報を一般人が手に入れることは困難であろう。模擬試験から受験生の傾向や差がつくポイントを見極めるという訓練に励んでいきたい。
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