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上位層と下位層の差が開いたとき [教科(数学)指導者として]

どこの世の中でもあることだが、時間が経てば経つほど、勉強していくと上位層と下位層の差が開いてくる。

どこの組織も「よく働く人が2割、普通の人が6割、働かない人が2割になる」と言われるのと同じなのだろうか。確かにまとまっているクラスもあるだろうが、そういうクラスは少数派だ。

進学実績で大きく取り上げたいと考えている学校は、当然上位層がよい結果を出したことをPRする。当たり前の話である。しかし、日本を代表する進学校であっても、下の2割に相当する人は存在するわけで、その人たちがどうしているのかということは話題になることは少ない。結局どうしているのだろうか、この業界にいると知りたくなるものである。たいていは浪人してうやむやになってしまうのだろうが・・・。そういう人たちの存在がどうなっていくのかは、その人たちがたどった生き方を自らが語らなければ広まることもない。

さて、授業の中で生徒の実力差がついたらどうするか・・・。
究極の方法は、そのまま突破することである。すなわち何もしないということになるだろうか。
次にあり得るのは習熟度別授業にするということになるだろう。
このためにはお金がかかることになる場合もある。先生方の人件費だ。細かく分ければ分けるほど、先生方のスタッフ数が増えるので、人件費がかかることになる。

最近では、家庭教師・個別指導塾なるものが流行っているが、教師1人に対して生徒の人数が少なければ少ないほど生徒側には負担がかかることになる。大きな教室での授業になれば1人あたりが払うお金は少なくてすむ。そういう大きな教室で受けられる授業をするだけの実力があれば、そちらで受講した方が1人あたりの教育費は安くてすむ。なお、勉強する側からすると、やはり自分に力があれば、その方がお金がかからないことになる。そういう意味でも、勉強ができる方がこの社会では経済的には優位に立てることになる。

上位層と下位層の力の差が出るのは必然であるが、その差が少ない方が授業の効率が高くなる。したがって輪切りの入学試験が行われているのだな、と改めて思う。ただ、郡部になると、選べる学校が少ないので、その選抜試験が機能しなくなってきている地域が出てきているので、このような輪切りが機能しにくくなってきている。少子化がもたらす影響は、このような学力差に対応するという意味でも、1人あたりの教育にかかる費用がかかるような社会ができあがりつつあることを感じる。
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shira

 私の地元では各校の了承のもとで模試やセンター自己採点の度数分布を一覧表にして交換しています。それを見ると、上位や平均には学校ごとの差が歴然としてあるのですけど、下位はどこの学校にもいて、ビリはどこの学校でも同じレベルです。高校に入ってからまったく勉強についていけなく(いかなく)なる生徒というのはどこの学校にも一定数いるみたいです。
by shira (2013-07-28 22:48) 

bashy0322

大いに参考になりました。ありがとうございました!そうなんですね・・・。
by bashy0322 (2013-08-01 18:58) 

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