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微妙に違う解き味の違いを活かす [教科(数学)指導者として]

数学の問題を解くときには、難しい問題ほど、先生方は、微妙に問題の解き方やアプローチの仕方が異なる。

そこを授業に活かすことができたら、生徒は同じ問題でも違う説明を聞くことができるとも言える。

勤務校は、1人の担当で1つのクラスを持つことが多いが、単位数が多いだけに、ある先生の指導を受けると、その先生のときか確か学べないとも言える。その先生がマルチな解説をしてくれれば問題がないが、そうは言っても、その先生にも限界があるかもしれない。

1つのクラスを複数で持つことには、補完することができるともいえるわけだ。一人の先生が1つのクラスを集中的に担当するということは、リスキーである。

ただ、それは複数の担当の先生がいる学校に限られる話ではあるが・・・。
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東京書籍のデジタル教科書 [教科(数学)指導者として]

教育業界で話題になっている、デジタルデバイスの活用。最近話題になったのが、ipad対応のデジタル教科書である。

早速、私が持っているipadのアプリを見てみると、デジタル教科書がでてきた。
image-20130331143219.png

数学のみならず、他科目の教科書も入っている。今日、検索したときには、数学ⅠAしか出てこなかった。

それにしてもずいぶん高い・・・。もっと安くなってくれないものか。1冊あたり4300円は高すぎるでしょう?紙媒体のものが、2冊で1300円程度なはずなので。学校が経費で落とす場合には、学校のipadがないと難しいのだろうね。公立でないとそういった指導は難しい気がする。私学には買い揃えるお金がないのではないかな。きっとここに投資するだけのお金がない。

なお、現段階で、数研出版も教科書をこのような形で出すという話を聞いている。私がこのようなブログを作っているので各社にマークされているらしい。このような情報を早く持ってくれるのがありがたい?

追記


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春休みの勉強道場 [教科(数学)指導者として]

長期休みも後半に入った。今年は、春休み中に通常通りの日程で、何人かの生徒を集めて勉強をさせてみている。朝の8時30分から夕方の16時45分までである。通常のフレームで勉強をさせてみているわけだ。私が声をかけた生徒の5分の1は来ているだろうか。ときどき私が問題の解答を解説してみては、空いている時間は、生徒たちは自分の課題を学んでいる。任意で来させているので、それなりにはかどっている。

強制的な勉強であれば、こちらの気持ちもなかなか浮かないところだろう。生徒たちも、なんだかんだいって、静かに勉強している。この手のことで1番困るのは、生徒がなかなか勉強するために静かにならないこと、結局だらだらしていっこうに勉強しないのであれば、何のために生徒が長期休みに集まって勉強しているのか、よくわからない。それは避けなければならない。

そして、その良さを生徒が経験することである。そうすれば、ある程度生徒は勉強するはずなのである。そのために春休みを使ってみることにした。

いろいろな状況の生徒がいるものだが、塾で勉強をすることを強制させられてきた生徒にとって、自らがこの環境に身を置くという経験がこれまで少なかったようだ。ただ、それに付き合うこちらの身は、非常にきつい。きついが、その経験をしている生徒は、なんだかんだいっても、自分で勉強をするようになるはずなのだが・・・。


わたしもしばらくは生徒を完全マークすることにして、教室で拘束されている。一緒に4STEPをすることで、新年度の予習をすすめている。それはそれで有意義な時間である。

次、これを行うことができるとしたら、ゴールデンウイークになるだろうか・・・。それはまだ未定だ。窓の外を見ながら勉強をしているが、雪解けがなかなか進まない。
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人間が編み出した方法である図や表を使えよ! [教科(数学)指導者として]

センタ試験対策の指導をしている。題材は確率。この前の模擬試験で生徒たちがもっともできなかった分野である。

さて、生徒の様子を見ていると、生徒のわからないところが見えてくる。その様子を見て、生徒のどこがわからないかをチェックするというのが大事な作業である。すると、そもそも彼らは、このゲームが持っている行為の意味とゲームとの連動性がよく理解できていないことがわかる。そこを考えるキーワードは、「具体的な話に思考を落とし込むことができるかどうか」である。具体的に様子を書いてみる、具体的な事象をイメージしてみるということが確率のみならず、どこの分野でも大切なのだが、確率の場合には、具体性がよりリアルなので、イメージしやすいはずである。

様子を見ていくと、何もせずに、ただ脳内で実験をする生徒が多い。脳内で問題を解くことができるかどうかわからないが、書くことすら面倒くさいということか。文字や図を描くというのは、思考を助ける人間が編み出した方法なのだろうが、悲しいことに、それを活用しないようにしようということなのだろうか。もったいないことこの上ない。

ついでに


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斬新な問題を出せる大学と出せない大学 [教科(数学)指導者として]

明日から国公立大学の前期試験が始まる。何らかの対策をしていた高校も多いはずである。中には予備校に通っている人もいるだろう。ある程度上位の学校になれば、少し斬新な問題が出題されるかもしれない。しかし、そうでなければ、言葉は悪いがありきたりの問題しか出題のしようがない。

なぜなら、入学試験というのは、しょせん、受験生を合格できる人とそうでない人とを分けるのが最大の目的だからである。その場合には、適度に差がつくように出題をしなければならない。

今の受験生は、「ゆとり世代」という言葉に代表される通り、それほどの応用力を持っているとは言えない。したがって、ある意味斬新な問題を出題したところで、受験生がみんなできないということになれば、出題者側からすると失敗と評価されてしまう。本来の目的は、力を持っている生徒かどうかを見極めるということだからである。

ある意味強いメッセージを出すことができる大学というのは、上位の大学で、そこは考える力を持っているかどうかを測る側面が強い。そういう大学の受験では通用するかもしれないが、そう出ない大学を受験する場合には、いかにしてたくさんのパターンを自分のものにしているか、の方が勉強の優先順位が高い、ということになるだろう。
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「2次試験対策の方が面白い」と語る生徒たち [教科(数学)指導者として]

センター試験が終わり、センターの配点が高い生徒たちの数学での戦いは終わってしまった。

次は、2次試験対策。記述の対策をしているわけだが、「記述の方が面白い」というのは、決まって数学の力がある程度ある、知的水準の高い生徒たちである。

特にセンター試験は、「事務処理能力を問うだけで、面白みも何もない」と語る生徒たちの話には、私も全く同感である。

確かに受験生数十万人の採点をすることを考えると、マーク式の試験はある程度やむを得ないだろう。しかし、あれはそもそも数学なのだろうか?数学という科目に誤解を与えるのと同時に、数学嫌いを増長させているのではないかとすら思える。「センター試験の数学は、本筋の数学とは違う科目である」という先生方も多い。

そんな試験で生徒の人生を決めてしまう現実。それってどうなのだろうかね。嫌気がさす生徒がいてもおかしくはない。

センター試験が資格試験的な位置づけになってくれるのだとしたら、少しは解消されるのかもしれないが、それでも、それで考える力を持っているかどうかを測ることになっているのか、という疑問はぬぐえない。

今年は、センター試験対策ということでずいぶんセンター試験の問題を解いたが、どことなく無味乾燥とした内容で一喜一憂をすることに違和感を感じる。

生徒が考える力を持っているかどうかを測る試験が、このような形式で良いのだろうか?

生きる術として、この試験をどうにかするしかほかないのだろうとは思うが、ものを考えられる生徒であるかどうかというのを測る試験というのとは、少し違う気がする。

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自学自習をしたことがない? [教科(数学)指導者として]

私立高校にいると、他校の情報はあまり入ってはこない。公立は先生ごと回っているが、私立では、そのようなことは少ないので、ある意味、塾の先生の方がよくわかっているようにも思える。

それでも、おかげさまで、このようなサイトをしていたことによって、いろいろなネットワークができて、非常に助かっている。そのことによって、少なくとも、やっていない人よりはわかっていることが多い。

首都圏の学校は、地方の学校とは様子がずいぶんと違い、予備校という産業が当たり前になっているので、学校の責任というのがやや薄れている印象を受ける。

しかし、地方にある学校は、「学校でゆりかごから墓場まで」という発想が根強いので、学校で何でもかんでもというのが当たり前になっているように思う。

学校同士の消耗戦になっている感じがする。

他校の実践例を聞くと、「居残り」という言葉がずいぶん聞こえてくるようになった。別に居残ったからといって、指導するということでもないのだろう。自学自習の時間である。勤務校でも、その流れなのか、自学自習をどうやったら、きちんとさせることができるのか、という話が上った。

自学自習せずに、塾から与えられたものを受けることで大学に合格できる生徒というのは、よほどの金持ちでないと難しいのではないか、と私は思っていたが、塾・予備校に行くお金がふんだんにあって、学校が終わってから、塾・予備校に行き、勉強できる環境がある人は、保護者の愛情のもと、相当な投資があるに違いない。要は、経済的に豊かで、親が言うとおりの勉強をするようにいわれているような場合には、自学自習は必要がないのかもしれない。可能性は低いが・・・。

しかし、残念ながら、そのような環境にない場合、あるいは、そういう選択肢を得られない場合(近くに大学受験用のいい塾・予備校がないなど)は、自学自習力を磨いた方が早い。

周囲の生徒を見渡してみると、ある程度進学に意識を持ってきた生徒たちは、地方の学校の場合でも、中学校時代から塾漬けになっている場合がある。結果、自学自習というのが何を意味しているのかがよくわかっていないようだ。したがって、「自習をしろ」といわれても、仕方がわからないので、騒がしくなるだけだ。自学自習の仕方から教えなければらない、最近、ここに来て気がつくようになった。

豊かになるということは、こういうことなんだな、と思うのと同時に、「自学自習の方が結局、大人になってからも使えるのに」と思う。地方の高校から国公立大学に入ることができる生徒には絶対欠かせない能力と言えよう。


その前に、私の場合には、「うるさい!」と一言言えば、少なくともすぐ生徒たちはとりあえず黙ることは黙るが・・・。ただ、黙っていても意味がないわけだな。自学自習の前提条件は静かにさせることからなので、指導力がない場合にはそれもしようがないか。
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記述力 [教科(数学)指導者として]

大学入試センター試験が終われば、2次試験が待っている。2次試験は、ほとんどの場合には記述式である。

大学入試センター試験で問うことができなかったことを聞く試験であるべきである。早く解いて結果を出せる力も当然必要ではあるが、それよりも大事なことがある。

記述式の試験では、解答の流れ、根拠を丁寧に書かなければならない。理由を明確に表現しなければならない。

そういう力を見る試験なのである。


受験対策の流れで考えると、

記述力を付ける→センター試験対策→記述力を付けた形で2次対策

というのが理想であるが、センター試験の対策がすっかりメインになっているので、2次対策に力を入れていない場合には、苦戦することになる。どこの学校もセンター対策の話はするのであろうが。

結局のところ、2次対策をきちんとしておかないと、自力はつかないものである。今年のセンター試験は典型的にそういう問題であった。問題作成者は、そういうメッセージを発してきたのだろう。


やはり、地道に勉強を重ねる人が最後には勝つ、ということなのだろう。

さて、来年のセンター試験対策は読めないので本当に困るだろうが、私が3年生を担当する可能性はあるのかどうかよくわからない。

新しいカリキュラムの試験に関しては、本当に傾向などが読めないので全体的な内容をおさらいながら、傾向を探っていくことになる。そちらは間違いなく、一点豪華主義的な実力向上よりも、総合力をあげるところから始めなければならないだろう。
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自学自習と参考書 [教科(数学)指導者として]

参考書をどのように使うか、という話を1年生の授業内で軽く触れることにした。

参考書の使い方は、大きく、辞書的に使う方法と、それ自体を使いこなす方法に分かれる。


辞書的に使う方法とは、わからない問題があったときに、辞書的な参考書で似たような問題を見つけて、その問題を解くための参考にする方法である。

学校で教科書の傍用問題集に取り組んでいる場合には有効な方法である。

問題が解けないときには、まずは調べる、それでもわからなかったら教えてもらうというのが世の中の常識と言っていいだろう。私は、生徒に限らず、同僚にも、そのことを徹底するタイプである。嫌われようとなんだろうと、「自分で考えろ」が私の精神論である。

それが物事の順序だと思っている。


対して、それ自体を使いこなす方法がある。

というのは、その問題集を丁寧に使いこなすことを通して、実力を付けるという方法である。

問題はきちんと網羅しないといけないので、挫折することなく取り組むことが必要だ。

そのへんの話はまた今度。


そんな話をしていると、生徒たちは意外と物珍しげに話を聞いているので驚く。

たぶん、自分で勉強するという習慣がないのだろう。自学自習ができずに、他人に教えてもらうことばかり考えていると、大人になってから通用しない大人になるぞ、と思ったりもするが、塾などですっかり慣れてしまっている生徒には、そのメリットがなかなか伝わらないのを残念に思う。

自学自習の習慣を身につけさせることの大切さを最近、痛感している。

自分でその必要性に気がつき、自分で課題を見つけて、自分で解決策を見つけて取り組んでいく。これができない人間は、一定程度よりも上の世界にいくことはできないし、いってはいけないと思う。
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2013センター試験数学ⅠA・ⅡB総括 [教科(数学)指導者として]

2013年のセンター試験が終了した。

例年、全国の指導者の方とセンター試験の問題の過程などを見ながら、教え子はどこで躓きそうかなどの勝負の分かれ目を見ることにしている。協力してくださった方々には感謝申し上げたい。


今回の最大のポイント・・・
・数学ⅡBで「図形と方程式」の問題が出た。これは、問題の最初であっただけに、受験生へのインパクトは大きかった。動揺したあまり、大きく欠点したかもしれない。出ないとは言っていないから文句を言う話でもないが・・・。

その他気になったこと
・数学ⅡBの数列で「数学的帰納法」の問題が出た。よく知る人にとっては、「ラッキー問題」といえるくらい計算の必要がなく、例年よりも少ない時間で取り組むことができる問題であったが、「出ない」と思っていた受験生にとっては厳しい結果になったのかもしれない。

・今年はずいぶんと図形の問題が多かった。第1問の論理と集合の分野も図形。図形全般が苦手な受験生は困ったに違いない。差がつく分野で、中学校の知識などもきちんと繋がっていないと三角比は先に進めなかった。中学校の初等幾何的な問題ができるかどうかが三角比で高得点をとる鍵である。指導者の方々からは、この三角比の問題が数学ⅠAの中でもっとも差がついたのではないか、という見方が強い。三角比よりの問題というよりかは、平面幾何よりの問題であり、なかなか取っつきにくかったのではないかと思われる。三角比寄りの問題とは、どちらかといえば公式でさばけるのだが、平面幾何の問題は、平面幾何の問題は問題文を正しく読み、見やすい図をかけること、正しく見ることができる力がないと解けないなど、意外とハードルが高い。

・2次関数の「3点を通る2次関数のグラフ」の問題で文字がらみのものがあった。ありそうで、実はあまり見たことがない。同様の問題が微分・積分の問題にあった。同じような解き方をする問題が同じパッケージに複数あるのはあまり好ましいことではない。

・積分で6分の1の公式の中が使えるのはありがたいことなのだが、文字係数があるのでその扱いに注意しないとミスる設定になっていた。

・計算の過程で、因数定理、3次方程式の解と係数の関係をにおわせる問題、複雑な因数分解を解かせる問題も散見された。それ自体がテーマになるのではない。大きな問題を解くために途中にちりばめられている。複雑な計算をサクサク解けるようになるためには、ある程度の力をつけないと厳しい。

・ベクトルは久しぶりの平面ベクトルであった。計算量が減った。

・確率の問題が易しかった。満点が欲しいところ。


この問題から受け止められるメッセージ
・センター試験だけに特化して勉強するのではなく、記述を含めた2次試験対策のような勉強をする必要性を再確認すべきである。どんな分野も教科書に書かれている内容は「出ない」とは言われていない。
・単純に公式の暗記やおいしいノウハウで乗り切ろうと思ってもダメで、「考える力」を問いたいのだろうな、ということである。6分の1公式の文字係数aをきちんとかけることができたか。数学的帰納法のような問題で問うという方法もあるということを示してくれた。ノウハウで乗り切ろうとするのは難しい。特に来年度は現行カリキュラム最終年度なので再び難しい問題が出たり、これまでの傾向を破る可能性もあるのかもしれない。

平均点は・・・?


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センター1日目 [教科(数学)指導者として]

大学入試センター試験1日目が始まった。

確か、私が受験したときには、英語が最初で、異様に筆記用具の音が気になった記憶があるが、社会からスタートである。

たぶん、英語よりも社会からスタートのほうが受験生にとってはいいだろうな、と思った。

スタートしてしまえば、センター試験の緊張感は少し薄れると思う。

薄れすぎでうっかりがないようにさえしなければならないが・・・。


私の担当の数学は2日目である。関門の数学ⅡBが最後というのも、受験生にとっては大崩れしにくいスケジュールでありがたいと思う。

ずいぶん配慮されたスケジュールになったな。別にスケジュールで合否を決めるものではないので、それはそれでありがたいシステムだと思う。


過去には、センター試験の日にはチャットをして、全国に散らばっている指導者の方々と熱い議論を戦わせたものだ。今年は会場にトラブルがなければ手に入れようと思えば手に入ると思うが、どうしたものか。
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センター試験1週間前にすること [教科(数学)指導者として]

私は福岡にいる。教員にしては珍しく遠出の出張だ。

センター試験2週間前の文章が少なからずアクセス件数が伸びたので、せっかくだから書くことにしたい。


センター試験で自分の能力の最大値に近いところまで持っていくことができる受験生は少ないだろう。おそらく、かつての受験生もここが限界だと思って受験に臨んだ人は少なく、「時間が来てしまった」という場合が多いのだ。

そういうことで言えば、1週間で何をするのがもっとも点数が上がりそうかを考えればよい。

一般的には暗記物に取り組むということになる。理解して話を進めるというのは、時間がかかることだからだ。

数学屋の私らしい表現で言えば、「一対一対応」の問題は取りやすい。

こう覚えているからこの場合はこう答えられるという単純な一対一の知識の対応で答えられる問題を確実に取るということである。

複数の内容を融合して考えさせる問題というのは、複数のことをすべて「正確に」(あいまいだと自信を持って解答できない)理解している必要があり、そこは、一定程度の力が必要なので、点数にしにくいが、今の学力が下がっている受験生にとっては、一対一対応の問題も増えてきているので、特に現役生は、あいまいなところをなくして、苦手な分野を当るというのは大きな効果をもたらすに違いない、というわけである。学習内容がどのタイミングで終わったかによって、間に合っていない場合もあるだろうから、その場合には効果は非常に大きいことになる。

もちろん、上位層にとっては、そんなことわかっていて当たり前となれば、複数のことを正確に覚えていないとできない一つ一つのことを丁寧に覚えこむということも当然必要なことだとは思う。


さて、数学で言えば、どんなことがあるだろうか。

ある程度完成している人であれば、微分・積文のところでセンター独特の公式的なものがあるので、そこをちょっと使えるようにしておくといいかもしれない。代表格は積分の「6分の1」の一公式だが、ほかにも、積分の「12分の1」公式や微分で言えば、「極大と極小のx座標の配置」のこととか、平面幾何の部分など、特に2次対策を中心として行って対策をしてきた人たちにとっては、時間を上手に使うための公式であふれている。

数学の場合には、どうしても穴埋め解答がきちんと出ないと書き込めない要素が大きいので厳しいが、ちょっとしたことで伸びるところを探してみるといいだろう。
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センター試験2週間前にすること [教科(数学)指導者として]

センター試験2週間前になった。

昨日まで旅行に出ていましたが、旅先の受験生がJRの電車の中で「この時期に何をやったらいいかよくわからない」ようなことを友達と話していました。確かにそんなものかもしれない。

ここまで来ればいうまでもなく、センター試験のための調整の時期。国公立大学の中堅どころから上位校あたりを受けるような人である程度の自信がある人をのぞいて、新しい問題を解くための量も自分で制限をかけた方が良いだろう。

センター試験の場合には、メンタル面で自滅する場合が多い。

センター試験とは、そのときに持っている力を最大限に発揮できれば、自滅する人よりは上に行ってしまうものである。

人生経験が少ないだけに、失敗できないというプレッシャーに弱い人はたくさんいる。失敗しないように大事に育てられている人たちの大きな傾向になっているようにも思う。


最大の失敗は、自分の力を勝手に過大に評価して、本来の力を発揮できないところなのだと思う。

そこの調整が最大のポイントになってくるのだと思う。

勉強には大きく分けて2点ある。1つは新しいことを勉強すること、もうひとつはこれまでの復習をすること。この両輪のバランスをどうするかというところが、最後のポイントになってくると思う。

センター対策が遅かった人は、センター試験特有の問題をたくさん解いた方が良いだろう。解いたことがない問題でも挑戦した方が良い。

センター逃げ切りのタイプの人で、センター試験の演習をたくさん行ってきた人は、これまでの復習を中心に据えた方が良いだろう。新しい内容が少ないだけに、気持ちの中で崩れる可能性は高くないはずである。なぜなら、できる問題の復習であれば、わかる問題が多いのは当たり前であって、そこで自信が深まるからである。

メンタル面で崩れないように自分の勉強内容に注意を払う、そう言うことでいうと、スポーツの試合の調整と似ていると思う。部活動でそういう経験をしている人は有利かもしれない。
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参考書・問題集のシフトの季節 [教科(数学)指導者として]

勤務校の数学科の棚である。私は、勤務校に在籍している期間の半分以上は主任をしているので、ここの管理は事実上、私になっていると言える。

image-20121225170844.png

現在、2年生と3年生が使っている内容は、この棚の中に入っている。しかし、どんどん新しいカリキュラム用の参考書や問題集が増えてきており、旧過程版の問題集とお別れしなければならない状態になっている。

・・・ということで、たまたま自炊中の私にとって、何を残すか、何を紙媒体で残すか、何を自炊するのかが1つの懸案になっている。

とりあえず、校内で採用して使っているものは残さざるを得ないが、そうでないものは、ある程度捨てる候補になってくる。年末年始なので、捨てるものはタイミングよく捨てる必要がある。


いい問題集は自炊してデータ化することにするが、そうでないものは、思い切って捨てることになるが、どこで線引きをして捨てるべきなのか。

それを考えて整理しようと思ったときにいくつかの基本的な考え方がでてきた。

1.新しくなってより良くなった場合には捨てる

2.絶版になる名作は残す

3.過去問的な問題集の中で集冊版的なものは残す


この基本的な考え方でいければ、ある程度のものは割り切れ、周りはすっきりするに違いない。断捨離の世界だ。この割りきりがあるかどうかで身の回りの整理の上手い・下手が決まる。
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センター試験・カリキュラム前半と後半の難易度差 [教科(数学)指導者として]

現カリキュラムで行われているセンター試験も残りわずかになった。

現在、冬休みに入った勤務校ではあるが、クリスマスだろうが営業中である。

今日は、数学の論理と集合の問題の過去問をさかのぼって全部解いたのであった。結構面白かった。せっかくだから言うと、2009年の追試の問題が面白かった。これができればきっとセンターのこの分野は大丈夫だろう。やってみてほしい。

解いてわかることだが、カリキュラムの前半と後半では、問題の難易度にずいぶんな差があるということである。

もちろん、カリキュラムの前半は易しいということで、後半は難しい。

解法パターンが見えない間は易しめに、ある程度受験生が対策し始めたら難しめに、ということである。

受験生が自信をつけるためにはカリキュラムの前半の問題を解いた方がいいのかもしれない。

後半が手ごわいということは、今年と来年は難しいのは確定なのか・・・。

まあ、それは仕方がないのかもしれない。問題のパターンが読めない間は受験生は広めに勉強するだろうから。


と言っているが、実は今年、まったく傾向が違う問題が試験範囲内で出たとしても、何の異議も唱えようもないが・・・。
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センター試験数学ⅠA第1問の絶対値について [教科(数学)指導者として]

センター試験は教科書をベースに作られる、というのが建前である。

そう考えてみると、教科書にはどう書いてあったっけ?と確認した方が良いこともある。

その代表格がこの絶対値の話のように思える。

絶対値の導入は、数直線上のある点からの距離の考え方を使って話が展開される。

ということは数直線上に点を打って考えるように解答を展開すると、話がとんとん拍子で展開する場合も少なくない。

絶対値と言えばまず場合分け・・・は確かにそうなのだが、それでは回り道になることも多い。

たとえば、|x-1/2|=3/2を解くときに、場合分けをしても良いが、数直線上の点1/2からの距離が3/2よりも小さい範囲をイメージした方が速く解ける。

場合分けは、非常に守備範囲が広い解き方ではあるが、解き方として壮大になりすぎる感もある。一度、教科書の出発点に戻って、見直してみるのも違った視点が持てて興味深い。


指導者の方々には是非一度見てもらいたい解法なのでおすすめである。
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大学入試センター試験の数学ⅡBの問題量がすさまじい [教科(数学)指導者として]

大学入試センター試験の数学ⅡBの問題量がすさまじいことは、受験生であれば、誰でも知っていることに違いない。

指導者と話し合いをしても、受験という精神状態で、高得点をすることがかなり難しいのではないか、という意見が多い。

指導者はのんびり解けばいいのかもしれないが、人生の方向性がかかる試験では酷な問題量である・・・という意見があちこちから出てきている中、大学入試センターから頼まれている方々は、出題するメンバーは変わっているのだろうが、そのスタンスを変えることなく、ここ数年推移している。解き応えがあるという言い方もできるかもしれないが、それにしても、少しやりすぎではないだろうか。教科書レベルを明らかに超えていると見られるものもある。もっとも、教科書がセンター試験の問題を受けて、改訂時にに内容を変更してきているという現実もあるので、そうなれば「教科書レベル」ということになるのかもしれないが。

確かに、大学入試センター試験が始まってから20年以上経っているが、その中で解法パターンが予備校などに研究し尽くされている感じがある。そのことに対応するために、新しい問題を作るということは非常に大切なことである。年々解法のパターンが難しくなっているのは、「おいしいやり方ができないようにしたい」ということなのかもしれない。

ただ、それを差し引いても、「この試験はいったい何のためにやっているのだろうか」と思わずにはいられない問題もある。思考力を問うということよりも、情報処理力を問うという要素が強いのではないか。条件反射的な判断力で突破できるかどうか。そのときの判断が間違えていれば、時間内に問題を解くことはできない。そこの判断力を問いたいのか、与えられた事柄を速くこなすことができる、ということが世の中に求められているもっとも大事な事柄だということなのだろうか。

試験を差がつくものにしたいのであれば、もう少し平均点が上に分布するようにした方がいいと思う。かつて言われていた「数学の満点率が高い」ということからすると、上位の差をつけたいという意図があるのだとは思う。それにしても、時間が足りないというのはいかがなものなのだろうか?数列・ベクトルの問題はそれぞれ12分で解けるのだろうか?うまく差をつけるほう方がないのかといわれると、まだできることはあるように思う。穴埋め問題の限界は、解答速度の速さで差をつけることで補うということなのだろうか?

「予備校が作った問題は、センター試験よりもうまく分布している」と聞く。分布する試験をうまく作るためにも、難易度の調整を上手にしてもらいたい、と切に願う。とりあえず平均点は60点程度に設定すべきである。

一度試すということができないだけに、調整は難しいことだろうし、新しい取り組みをして評価されたいという思いもあると思う。学力低下の中でセンター試験が発するメッセージはとてつもなく大きい。それだけに、さじ加減をよくよく吟味してもらえることに期待したい。

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新課程の生徒たちを取り巻く憂鬱「問題集がない!」 [教科(数学)指導者として]

数学の新しいカリキュラムが始まった。

新課程の生徒たちは、カリキュラムが変わる前の生徒よりも気の毒なところがある。どんな入試問題が出るのかの見当もつかないことがその際たるものである。

当然のことながら、その状況を踏まえた上で受験業界のかたがたは問題集を作成しなければならない。そのタイミングが遅くなってしまうのはやむをえないこととはいえ、気の毒な話である。

現1年生が2年生に上がる前に、受験を意識した問題集を買わせようかな、と思い、探してみたが、ほとんどの出版社でその問題集は残念ながらまだ出来上がっていないというのが現状のようである。せっかくだから、新課程の生徒には、新家庭用の問題集を持たせたいと思うのだが、残念だが、その願いはかなうことがない。

早く問題集ができて、少し受験を意識した勉強をさせたいと思うのだが、仕方がないことはとはいえ、少し残念な気持ちである。
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わかりやすい先生と、わかりにくい先生の決定的な差 [教科(数学)指導者として]

数学は、わかりやすい先生とわかりにくい先生の差が決定的に出る科目である。

それは、おそらく、生徒がわかりにくいと思うポイントが把握できているかどうかが最も大きく、次に、そのポイントを教えられるノウハウがあるかどうかの2点が大きい。


そのことを課題として認識できるかどうかということが大事なのではないか。

認識できない先生、そして、認識することから逃げて、学習者のせいにする先生、この2つのタイプの先生は、決定的に指導力が欠けている教師と言われているように思う。
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ベネッセコーポレーション主催の模擬試験 [教科(数学)指導者として]

受験業界に存在感をかもし出しているベネッセコーポレーション。特に、高校1年生と2年生の模試は、ここ何年かは受験者数が45万人を超えている。センター試験の受験者数が55万人超えないくらいだから、かなりの数に上っている。

ということは、この模擬試験を受けている生徒はセンター試験を受験する可能性が高い。

ということで、どこの学校もこの模擬試験には対策をしているらしい。その対策用に大切なのがこの集冊版である。
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個人的には、模擬試験のための対策をするのは好きではなかったが、生徒たちのやる気がどうやら向上するようなので、まあそれもひとつの方法なのかな、と思うようになってきた。

いまどきの生徒は、受験というものをあまりにも遠い存在のように思っている節があり、モチベーションを保つのが難しいので、ひとつの材料になる、ということなのだろう。

・・・ということで、過去の問題がどのようになっているのかということを勉強させるというのは、ひとつの対策となり、その対策が必要であるということを刷り込むための効果はあるように思われる。

どこの大学を受けるのにも対策は必要である。その対策が必要であるということを刷り込むことは、センター試験対策や、他の大学の対策ともつながっていくということである。

ただ、困っていることは、大学受験の対策と、模擬試験の対策とでは、特に独特な問題を出す大学を受験させるとなれば、まったくベクトルが異なるということである。ベネッセコーポレーション主催の模擬試験の出題のパターンというは、大体私は理解したつもりだが(数学屋さんであればすぐわかる)、センター試験対策とつながるところがあるように思える。出題の流れが、ある程度センター試験的であり、それを対策ようにしたものに近い印象がある。実際は、記述があり、センター試験の問題があるはずなので、流れとしては、そちらのほうが自然だ。そのコンセプトには私も賛成する。模擬試験は最大公約数的に出題されなければなるない。

ということで対策をしていくことには一定の意味があることを述べたが、それだけでは対策としては不十分である。ベネッセコーポレーションの模擬試験の問題には、かなり抜けている分野や出題がある。そこまできちんと学ばなければ、大学入試を突破することは難しい。そのへんも含めた対策をしなければ、模擬試験はできるが、本番では点数が取れないということになりかねない。

私は陸上部出身だが、ウォーミングアップに命をかけて、本番にまったく弱い人たちがいたことを覚えている。それと同じで、模擬試験だけ強くても意味がない。両輪を踏まえた指導を目指すべきだろう。
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新課程、新規内容の1つ・四分位数 [教科(数学)指導者として]

新課程の数学Ⅰでは、数研出版のセンター試験対策を意識した教科書を使っている。おかげさまで、一番難しい教科書よりもテンポがよい。その分、教科書傍用問題集として使っている4STEPとのギャップが大きいということではあるが、解答を作っていることであまり不都合を感じることはない。例題の解答も大体授業内にすべて行っている。
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それはそうと、第4章に「データの分析」という章立てができた。中学時代には、これまでの生徒が学んできていなかった「中央値」「最頻値」を(まともに勉強をしなかった生徒を除いて)知っている。

その前提の中で、データの散らばりを知るために出ている「四分位数」なるものが登場している。
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どこかの研究会で聞いたが、これは、excelの関数の定義と違っているようで、表計算ソフトの関数で求めさせると、異なる値が出るようなので注意が必要だ。

教科書には脚注として、「四分位数の定義はいくつかある。以下、本書では上の定義を用いることとする。」と書いてある。こんな脚注がつくようなものをはじめてみた。


私は何のことはない、教科書の定義どおりにやればいいということでそうでもないが、年をとった先生ほど新しい内容を嫌がる傾向がある。嫌だを連呼する前にきちんと勉強してもらいたいものである。センター試験にも出る範囲である。指導者として逃れることは不可能である。

ただし、こんなの、数学屋さんであれば、瞬殺レベルである。中学生でも十分理解できるレベルだと思う。
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現場につきもののセンター試験実戦問題集 [教科(数学)指導者として]

受験生にとっての11月。センター試験まであと2ヶ月と少しになった。

センター試験の配点や科目数にもよるだろうが、国公立大学2次試験対策をしている生徒も、センター試験対策にシフトしてくる生徒が多いことだろう。

以下の問題集は大学受験指導の現場も含めて、ある程度のマーケットはある問題集と言えるだろう。

代々木ゼミナール



河合塾



駿台出版



模擬試験の過去問を収録している場合が多いが、当時の平均点などの参考資料もあるので参考になる。どこの模擬試験が簡単でどこのものが難しいのかも、きちんと分析すればわかるものである。この手の問題集は、予備校のクオリティーがわかる指標になるものなので、各予備校、熱心に作っているものと思われるが、恐らく、現場で使っている先生方、そして解いている生徒には丸わかりになってしまうので、十分注意して作ってもらった方が良いように思う。
ちなみに、Z会(増進会出版社)のものはアマゾンでは取り扱っていないし、進研模試関連は、集冊版となって各学校に送られているが、ヤフオクなどで取引されているようだ。(いいのかどうかは不明)
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良問の作り方、過去問にあり? [教科(数学)指導者として]

数学教員の中には、新作問題を作成しなければならない立場の人たちもいる。

私もその1人である。

たまたま、今年、3年生で行った河合塾の学校専用の問題集を例に挙げてみることにしよう。

使った問題はたくさんあるのだが、今回は、河合塾の2013センター試験対策問題集の数学ⅠAである。このサイトに掲載するのは著作権上問題ありだが、宣伝ということで許してもらおう。

問題集の外見
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その中の第9回の第1問が取り上げたい問題である。
IMG_6733a.jpg

第1問の問題は、ちょっとフォトショップでぼかしたが、このような問題であった。
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この問題は、知っている人は知っていると思うが、
2011北海道大学の文系・前期日程の問題をマーク式に焼きなおしたものである。この問題をネットでぜひとも検索して出してみてほしい。おやびっくりだ!

何が言いたいかというと、何も河合塾が手を抜いたということを言いたいのではない。それはそれでいいのだと思う。数学の入学試験は文章の引用ではないので、著作権的には問題は少ないはず。


大事なのは、良問があれば、それをアレンジするということも問題を作成するのに十分ありだということである。


ちなみに、今年の駿台のちょっと前の模擬試験で、長岡技術科学大の過去問の焼き直しが出題されていた。前の日にたまたま解いたのでびっくりした。「明日記述試験だから、添削して返してほしい」といわれたのだが、添削しなかったのが大変悔やまれる。ゴメン。私自身も、かなりショックだった。


それはそうと、過去問自体は絶対出ないと思っている受験生諸君。衣を変えて見せているが、同じDNAの問題というのは巷にはあるものだ。1問1問をそういう気持ちで解いているか?
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新課程・数学Aの「整数の性質」に突入して思うこと [教科(数学)指導者として]

数学Aに入った「整数の性質」。

とは言え、一部の難関大学では出てくる内容であり、進学校の中でもかなり上のグレードの先生からすると真新しいと言うことでもないのかもしれない。逆に、これまでどこでこの内容を指導するのかで困った先生も多いだろう。

ただ、これを数学Aの中の章立てとなったと言うことになれば、そうもいかない。一部の進学校の先生方だけの問題とは言えなくなる。

基礎解析・代数幾何の時代には、最大公約数・最小公倍数の項があったっけ・・・と思えば、私が学んだときのカリキュラム世代の先生方は少し学んで内容の共通項が多いのかもしれないが、その後のカリキュラムで教員になった人たちは苦しいだろう。


学校の教員になった人たちは、医者になれる成績でも、研究職につける成績を持っていたわけでもないとすると、そこまでマニアックな先生はむしろ世の中的には貴重な存在になるだろうから、ここの内容をよく知る先生は恐らく、とても重宝されると思う。

日本の高校1年生の中に、この内容が浸透するかどうかと言われると、けっこう難しい内容が含まれているので、この内容が教育現場にいる教員が自分のものにできるかどうか、あるいは、先生方から学ぶ生徒たちに浸透するためには、それなりの時間がかかるように思う。

正直高校1年生に理屈を含めて理解させられるのは、難しいもののように感じている。学年が上がってから指導する予定の学校もあると言うが、その方が無難かもしれない。
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新課程・数学Ⅰの「統計」に突入する [教科(数学)指導者として]

新しいカリキュラムの統計の授業がまもなく始まる。

数学Ⅰの分野なので、センター試験にも出ることになるだろう。

とはいえ、多くの高校ではあまり対策はされていなかったに違いない。

私もその例外ではないのだが、そうも言っていられないので、問題集を解き始めた。

たぶん、コンピューターの活用という部分は必要がないが、それ以外のところは確実にしたいところだ。


最近は、センター試験の対策問題を1日1問以上のペースで解いているので、細かい計算の速度なども気になる。筆算の速さも必要不可欠だ。電卓に頼って生きているは、センター数学では通用しない。

ここまで統計がメインになるカリキュラムになったのは、中等教育始まって以来だと思うので、指導者も気合いを入れていきたいところである。

付随する力として、受験生の筆算力がつくのかもしれないな・・・。

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センター試験数学の問題を解く際のやむを得ず裏技的思考に走る心境、これいかに? [教科(数学)指導者として]

大学入試センター試験の問題を制限時間内に解くことがなかなか難しい。

仕方がないので亜流の解き方で時間を捻出するしかないのだろうかと考えてみたりする。

特に数学ⅡBの時間はきわめて不足する。

私は、ときどき、以前にも紹介した「試験場でもあわてない」を生徒を自習させている時間に読んでいる。教室においてあるので、いつでも気軽に読める。私のライブラリーに一部は、常に生徒にも貸し出している。

時間の捻出するポイントはどこなのだろうか・・・。

1つは、最も高い配点の微分・積分の所あたりかな、と思い、出てくるポイントを自ら証明した上で、使えるようなレベルにまで持っていく。この証明というのが実は結構、2次対策になったり、センターの問題を解く過程自体になっていたりすることもある。





正直、センター試験の問題で、暗記やノウハウに頼るというのは私の望むところではない。しかし、この問題で満点に絡むための時間を捻出するためには、知識で解答時間を短縮できるのであれば、そこに手を出さざるを得ない。そういう力を問うているのが大学入試センター試験だとすれば、少し悲しい。それがマーク試験の限界なのかもしれない。

その限界すれすれのところをよくぞいろいろな形で問うてくるものだな、と問題を見ながら感心することもある。そこから出題の意図などをくみ取れるセンスがあれば、センター試験から学ぶことも多くなろうが、現実問題は、それどころではないので、数字の穴埋めをいかにしてできるようになるかで精一杯の受験生が多いのだろう。それは、まさしく、ある程度学びが進んだ人がより高い視座に立って問題の出題の背景が見える人のみがわかる領域だと思う。

背景にあるものは・・・


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センター試験備忘録 数学Bのベクトル編 [教科(数学)指導者として]

数学Bのベクトルは、配点20点から割合で計算すると、マークする時間も含めて12分ということになる。

正直、この問題は12分で終わるのはきついと思う。他の問題で時間を稼ぎ、ここで15分弱というのがいいイメージだとは思う。

最近の問題では空間ベクトルが多く、空間図形を書くのが苦手な人は、後半は苦しむことが多いが、前半は、文言を素直に追っていくことによって、何とか点数にしておきたいところだ。

基準点になる点がどこにあるのか、そこから内分、外分の話が展開されていくことになることが多いので、そこは確実に点数にしておけば、半分近くは得点できるはずである。あわせて、ベクトルの和や差の問題は自然にできるレベルにまで高めておく。

また、ベクトルの内積や大きさの話から立式して、加点することができるようにしておく必要がある。

最後のあたりで空間独特の解法を使うことがある。そこは、時間の関係上、諦めざるを得ない場合もあるのではないかと思う。深追いは禁物だ。センター数学ⅡBは特に時間との戦いである。とりあえず字を丁寧に書いておいて、時間が余ったときに、もう1回挑戦するというのがベターに思える。

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「UFOベクトル」が懐かしい世代である。ベクトルとは、ある程度自分で設定できるので、ベクトルの成分がない問題であれば、2つのベクトルを基本ベクトルと置いて、座標や比で求めるものである。この解法は、現在のカリキュラムではなかなか通用しないのが残念なところだ。
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センター数学攻略備忘録 数学ⅠAの三角比編 [教科(数学)指導者として]

私は3年生の数学の担当をしている。1週間に7時間の担当である。

そこでは、訳あって(特殊な理由だな)、大学入試センター試験のような問題をたくさん解いている。

そのクラスの担任でもあるが、3年生になれば、ホームルームですることもないので、数学をし、系列の大学との連携科目がある程度内容が終わったので、数学の問題を解いている。

したがって、1週間に10時間もセンター試験の問題を解いていることになる。しばらくは内容を更新するのも辛くなってきたので、そこでの感じるところをレポートしたい。膨大な問題を解いていると見えることもあるものである。

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三角比・平面図形についてであるが、ある程度度できるそうは、公式でできる問題は落とさない。それだけで半分は取れるようにできている問題であることが多い。ここの計算力を磨くことが、絶対不可欠である。平均的な偏差値が取れないのであれば、正弦定理・余弦定理、面積の公式、三角比の相互関係の問題のさばく力を上げることだ。上位層は、その問題を解くための時間の短縮と限りない正確さを磨きたい。

差がつくのは、中学校の図形の性質のところがスムーズに出てこないことと、数学Aの内容であることが中学まで数学が苦手で何とか良くなってきた生徒には多い。中学校の教科書の見直しと、数学Aの内容、特に、角の二等分線と円に内接するときに出てくる話諸々と四角形の性質と方べきの定理(2点で交わる場合と接する場合があるが本質は同じ)については確実に押さえておきたい。

また、非常に意地悪な問題になると、外角の二等分線の話もまれに出てくる。瞬殺能力を高めるのであれば、トレミーの定理などもあると便利程度だが、知らないよりはしっておいた方が良いだろう。
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教科書傍用問題集の解答のある・なし [教科(数学)指導者として]

私が高校生の時には、高校では数研出版の4STEPを使用していた。

当時(20年以上前)の4STEPは解答がなかった。少なくとも生徒用には。一度、先生方から大バーゲン(非公式)のお知らせがあり、格安で譲ってもらった中の1冊に、生徒もあることすら知らなかった4STEPの解答があった。先生方が指導するために指導用の4STEPの解答があったには驚いた。

そんなことは知らなかったので、4STEPの巻末にある「2」「0」などの無味乾燥とした答えとにらめっこ。私たちにとってはそれがすべてであったが、過程はどうなっているのか教えてくれよ!と思ったが、何せ、結果しかない。

その状況下で、我々はどうやって数学を学んだのか?

まずは、学級で徒党を組んだのである。とりあえずできるところまでは自分でやる。自分でできなかったら、青チャートで調べる。それでもわからなかったら、誰かに頭を下げる。こうして、勉強のできる・できないのヒエラルキーができあがっていったのである。そのコミュニティーの中では、なぜそうなったのかという議論が白熱した。そして、その勉強が自分のものになっていったのであった。


そして、数十年後、同じようにクラスの生徒に4STEPをさせている。歴史は繰り返すといいたいところだが、解答は渡してある。それだけでも、生徒にとっては考えさせるための素地がなくなってしまっているのかもしれない。
生徒用の解答が販売されているので、それを見れば、わかってもらいたいといいたいところだが、残念ながら生徒たちはなかなかわかってはくれない。行間を読めないのか、解答の真意を捉えきれないのか、なんなのかわからないが、それはそれで苦労している。

ちなみに、数年前の私の恩師は、4STEPの解答を難しいものについては基本的に配布してくれた。

今度は、私が4STEPの解答を生徒に渡す番である。ということで、やってみると、けっこう大変だとわかった。私の解答は、あえて、4STEP的な王道の解答を少し外して亜流の解答を見せることにしている。本流を理解するためには、せめて行間を読んでもらいたいと願う。

ちなみに


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行間を読む力 [教科(数学)指導者として]

世の中には、多くの問題集がある。

多くの問題集の中で、解答が親切なものは、それだけ内容が多いし、解答が不親切なものは、それだけ収録されている問題数が多い。

さらに当然なことではあるが、人は千差万別である。完全にその人にあった問題集を探すというのは、難しいはずである。

したがって、自分にできるだけ合った問題集を買うか、自分がその問題集の難易度に合わせるかということになっていく。

すると、どうしても、その参考書なり問題集の「行間を読む力」があるかどうかという話になっていく。

行間を読む力をつけさせないと、教師はいつまで経っても、相手の生徒にあわせていかなければならない。

それが生徒にとっては理想ではあるのかもしれないが、それができるように生徒をし向けていくのも1つの大切なことである。何でもかんでもこちらから与えてしまうのは生徒を育てていることにはならないのである。大人になったら自分で考えられる人間にしなければ、すべて与えられた環境でしかその人は成長できない人間にかなれないのである。

行間を読めるような生徒に育てるためには、少しばかり生徒を突き放さなければならないところも出てくる。そのさじ加減が重要である。

このさじ加減をきちんと持っている教員なのか、そうでない教員なのか。良い教員か悪い教員かの分かれ目になっているように思われる。
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